2013年1月5日土曜日

Occupied Japan

親の家から出てきた品です。


どういう種類のものか、説明できませんが、皿です。
本体がどういうものなのかは、じつはあまり重要ではないので。

裏の銘が、こちらです。


"MADE BY HAND IN OCCUPIED JAPAN"
とあります。
1945年9月2日の降伏文書調印から、1952年4月8日のサンフランシスコ講和条約発効まで(wikipedia調べですが)の間、日本は連合国の占領下にあったというわけです。
そのあいだの生産物なのでしょう。

つい60年前は占領下にあった国だということを、皆さん忘れているのではないかと思うときがあります。
TPPに入ることでアメリカの属国になるとかいう議論もありますが、むしろ日本はいままでずっと(成功した)アメリカの属国であったと思うほうがすっきりするように思います。
日本は戦後の繁栄をすることで西側体制のショーケースとなった、とすれば、日本はアメリカの加護の中で「繁栄させていただいた」、ということになります。

2 件のコメント:

Cloud in the sky さんのコメント...

山本さんの記事に好奇心をかきたてられて、少し調べてみました。
写真の漆器は、二瓶初太郎の「マルニ工芸漆器製作所」という会社の製品でしょうか。

二瓶初太郎さんは、戦後、会津漆器の復興のため、アルマイトをベースにした漆器をアメリカに輸出する努力をなさったようで、以下のURLに、そのご努力の一端がうかがえます。

http://www.tobunken.go.jp/japanese/nenshi/1949.html

http://www.shirokiyashikkiten.com/urushi-craft/yushutsu.html

http://www.chuokai-fukushima.or.jp/aizushikkikumiai/hensen.html

アメリカへの輸出による産業復興を目指しながらも、為替や日中関係に翻弄されてその夢を絶った二瓶さんや会津漆器の現代史は、日本の現代史の縮図のようにも感じます。

sozo さんのコメント...

コメントありがとうございます。
私はぼんやりと「ナルミ」かと思っていたほどで、お恥ずかしい限りです。
2番目のリンクが特に参考になりますね。
銘に METAL BASE とあるので、アルマイト地の「金胎漆器」というもののようです。
もう少し調べると、OCCUPIED JAPAN の表記が必要とされたのは、1947年の民間貿易開始から1952年までの5年間ということです。
津田得民という蒔絵師がマルニ工芸の意匠を引っ張っていたようです。
http://blogs.yahoo.co.jp/seikohudoku111