2012年5月27日日曜日

The Dream of the Blue Turtles

We Work the Black Seam のことを書いておかないといけないと思った。
The Dream of the Blue Turtlesというのは、改めて見るとかなり力が入ったアルバムで、 音楽的にはジャズ寄りのアプローチを見せていて、歌詞はとてもメッセージ色が強い。
2011年3月の福島の事故の3ヶ月ぐらいあと「ポテトキッド」に行ったところ、マスターが We Work the Black Seam をかけた。 びっくりして店の奥を見ると、マスターが含羞を含んだ笑みを返してきた。 それだけの話しですが、何か気持ちが通じたような気がしたものです。
One day in a nuclear age They may understand our rage They build machines that they can't control And bury the waste in a great big hole
これが発表されたのは、チェルノブイリの1年前なので、先取りをしていたとも言えます。 Black Seam は石炭の取れる地層で、炭鉱で働く坑夫を主人公に、原子力がやってきたら俺たちは用済みだと 嘆くというような内容です。
But deadly for twelve thousand years is carbon fourteen
ここは放射性物質の炭素14のことを言っているだけど、原発の事故でC14が問題になるってことはあまりなく、 年代測定のほうで出てくるものなので、何か誤解があったのかも。 C14の半減期は5730年なので、twelve thousand years では約1/4になるわけで、 ここでも半減期の2倍で無くなるという誤解があったではないかという疑惑もある。
この曲以外にも、米ソ対立を題材にとったRussian とか。
We share the same biology Regardless of ideology
このあたりの理念は、環境問題の活動に積極的になっていくStingの立場がよく見える。 しかし、
Believe me when I say to you I hope the Russians love their children too
ここでは明らかに西側に自分を置いているところが残念。
長くなってしまったので、Love is the Seventh Wave については、別項で。
あと、このアルバムについては、発売当初のスキー場で、"The Dream Of The Blue Turtles"が かかった時のことを思い出す。 曲が終わった後でDJが焦っていて、「とんでもない曲をかけちゃいました」とか。 面白い選曲だと思ったけど、DJさんは、Set Them Free と間違えたのか、タイトルトラックだから いい曲のはずだと知らずにかけたのか。

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