2020年8月14日金曜日

大正時代の第一次世界大戦中の写真

静岡で古い住宅の片づけをしているときに見つけた写真で、なにか気になって保管しているもの。裏書によると大正3年末の写真で、第一次世界大戦が始まった年、ドイツに対してイギリスが宣戦布告したのを受けて、同盟を結んでいた日本が参戦し、ドイツの租借地であった青島と膠州湾を攻略したというタイミングであるらしい。大戦の真っただ中です。


裏書きをできるだけ読んでみると、

  大正参年十二月二十九日陸軍歩兵伍
  長石川清人氏日独戦役を終ヘ無
  事凱旋セラレタル時ヲ以テ左■一族
  並二左家出入ノ集合■を以テ左■
  住宅前二於テ紀念採影セル
  モノ即チ本写真也
    凱旋紀念トシテ一葉左■ヨリ寄贈
    アリタルヲ以テ左■出征青島陥落
    ノ紀念トシテ永ク我蔵庫ニ
    保有スルモノトス
      大正四年一月十日 池田家

 

この時代の写真1枚の重みというのを感じます。
今のとにかく数を撮りまくるけど、きちんと保存したり見返したりというのは少なくなっている気がします。

2020年8月13日木曜日

演奏のディレイはどこまで耐えられるか 検証してみた

ブログの投稿もずいぶん久しぶりです。
このところ、Syncroomを使ったリモートでの演奏や、宅録で音を合わせるということが増えています。ディレイが問題になるわけですが、どのあたりまで耐えられるのだろうかというのを、検証してみました。

ネットには isolated tracks というので、楽器ごとの音が別々に聴けるようになっているのがあり、その中からデュラン・デュランの曲を使っています。

確認した結果は、YouTubeに上げていますが、楽器ごとにタイミングを前後にずらして、許せるか許せないかの境目をサンプルに入れています。
たとえばギターの例だと、50msecの進みや遅れは許せるけど、70msecになるとちょっと目立つかなというのが私の主観で、-50msec(〇), -70msec(×), +50msec(〇), +70msec(×) のサンプルを入れています。


いかがでしょうか?
リズム隊のほうがタイミングがシビアでなければいけないということで、ドラムスとベースは20~30msecまでが許容範囲と考えました。一方、ボーカルやギターは50msecまではズレても「個性の範囲」と受け取れるように思います。
これは、あくまでも個人の感覚なので、人によっても違うでしょうし、好き嫌いも出てくると思います。

ベースとドラムスの関係では、ベースが早いほうが好ましいという印象がありました。ドラムスのビートをベースが包む感じでしょうか。ベースが遅れるとアタックが2つになってしまう気がします。

ベースとドラムスは30msecでNGとしましたが、ちょっと厳しかったかもしれず、15秒のセグメントでは分かりにくいかもしれません。
このあたり、リズム隊はきっちりビートを合わせないといけないという思い(先入観)から厳しく見ている気はします。
しかし、ベースとドラムスが80msecもずれると破綻するというのは、最後のセクションの例で分かると思います。

Syncroom(旧Netduetto)では、条件が良ければ20~40msecのディレイで収まるということですが、40msecのディレイがあると、ゆっくり目の曲か、あるいはリズムの軸になるパートが同じ場所にいないと厳しいように思います。20msecから30msecならなんとか成立しそうに思います。
先日、けっこうディレイの大きい環境で、ボーカルの人だけが別会場で合わせる機会がありましたが、最初はお互いに合わせにいって軸がつかめない感じでしたが、メイン会場側はボーカルに合わせにいかないようになって、ボーカルさんは食い気味に歌うというように調整して、だんだん良い感じになりました。

リモートでの合奏では、単なる時間ズレだけではなく、どちらがどちらに合わせに行くかというファクターもあり、音楽として成立するかどうかはもうちょっと複雑になります。

学術的な研究として、このトピックを扱っているのもみつけました。

学術的な研究として、このトピックを扱っているのもみつけました。
30msecでは違和感があるが対処可能であり、40msecだと同期性の維持が難しくなるということが結論されており、ここで確かめた内容とおおむね合います。