昔の資料を少し減らそうと思って片付けていたら、昔のPCの広告が出てきた。 CPUがPentiumなので、1993年ごろということで、約20年前。
「最強のプロセッサPentium搭載マシン」なわけですが、これがキャンペーン価格で218,000円。 最近のショップブランドの商品だと同じランクはもっと安いので、このランクはゲーム用ハイエンドになります。 スペックを比較すると....
CPU | 1993年(CRCDPM66) | 2012年(ドスパラ Galleria XG) | 倍率 |
CPU | Pentium 66MHz | Core i7-3770K (3.50GHz) | 212倍(4コア) |
キャッシュ | 256KB | 8MB(L3) | 32倍 |
メモリ | 8MB | 16GB | 2048倍 |
HDD | 540MB | 2TB | 3883倍(ぐらい) |
ドライブ | FDD(1.44MB) | Blu-ray(50GB) | 35000倍(ぐらい) |
価格 | 25,800円 | 144,980円 | 0.56倍 |
能力でいうとだいたい3桁(1000倍)のオーダでパワーが増えているということですね。
問題は、内容がそれに伴って発展しているかってことですが、当時は Windows 3.1 の時代で、 PCで普通にやりたいことは出来るようになっていたように思います。 Office 3 でExcel, Word, PowerPoint は使えるようになっていましたから、いまのPCでできることの原型は確立していたと言っていいでしょう。ワープロは一太郎がまだ幅を効かせ、松とかも残っていた時代でした。
当時は、NECのパソコンだとN88 Basic がまだ使えたり、PCを使う人がプログラムを書くのはけっこう当たり前でした。今は(Androidの世界に移ってますが)PCを使うこととプログラミングとは離れてますね。 20年前のほうが、プログラムを書く人の数は多かったはずです。
そのころからの一番の違いはネットでしょうか。 まだ会社のオフィスでもネットにつながっているところは研究部門など一部にとどまっていました。 家庭のネットはまだADSLとか無くて、ダイアルアップが普通でした。接続は高速56Kbpsとか。 PCに一般的にネットワーク機能が備わり、イーサネット接続が当たり前になるのは、1998年ごろだったと思います。 googleが事業を始めたのもこのころで、googleが人気を得る前は、altavistaとかYahoo!のほうが一般的でした。
正直なところ、ネットがこんなに広がるとは思いもよらず、1998年ぐらいには、IPアドレスはそのうち枯渇するから一家に1台なんてとんでもないし、メールがそんなに普及するとは思わない、とか私も言っていたものです。
能力が3桁伸びたところは、「計算機」としての仕事ではなく「コミュニケータ」としての仕事に使われているというわけで、進歩の方向というのはなかなか事前にはわからないものです。